武蔵小杉校・たまプラーザ校・大井町校が担当した女子学院中学校の分析を掲載します。
大問は例年通りの7題。単元は小問集合、数の性質、平面図形、速さ、時計算、立体図形から出題。昨年度と比べると難度は下がった。来年度は難度が戻る可能性もあるため注意したい。
大問4、5で速さの問題が2題出題された。大問4は3人の旅人算。状況図を書き、3人の位置を時間ごとに整理して解き進めていく。大問5は2つの船の流水算。エンジンが止まっている時間も、川の流れの影響で船が流されることを忘れずに処理する。
女子学院の算数はスピードが求められる。解法を見抜く力、すばやく正確に解く力を養いたい。
長文2題と漢字1題の大問3題の構成は例年通り。大問1は4000字を越え、昨年度と比べ2倍近く増加したが、大問2は1500字程度と減少したため、全体の文章量は変らない。試験時間も変わらず40分であったが、全体を通して記述問題が若干減少しため、例年よりも余裕をもって解答できたはずである。
大問1は平松洋子の随筆『父のビスコ』より『母の金平糖』からの出題。大問2は、神野紗希の論説文『俳句部、はじめました—さくら咲く一度っきりの今を詠む』からの出題。例年よりも増加した選択問題は平易なものが多く、高得点での争いが見込まれる。また大問2では俳人や季語を問うものも出題されており、日頃からジャンルを問わず幅広い知識を身につける習慣をつけたい。
降水量、太陽の南中、消化、金属の分類、光の反射について出題された。
天体分野は2020年度以降継続して出題されている。
例年生物分野で頻出の初見資料の読み取りの問題が出題されていない。また、理由を説明する記述問題も見られなかった。そのため全体としては、例年より時間にゆとりがある設定かつ高得点勝負となっている。
光の反射の問題では、はじめて見る図において光の進み方と鏡の角度の関係を原理に基づいて正しく反映できるかで差がついた。
いずれの問題も基礎的な知識で解けるが、正確な条件整理が必要だ。それぞれの単元の基礎知識について理由やしくみを正しく理解できる力が求められている。
2023年度以来の大問3題構成で、「人が集まる場所」という共通テーマが設定されている。
大問1は大阪・関西万博を題材にした地理中心の出題であった。問10の多様な人々が尊厳をもって共生する社会の条件を問う問題は、多様性を尊重する女子学院らしい問題と言える。
大問2は歴史中心の、大問3は普通選挙法100年を切り口にした公民中心の問題構成であった。
いずれの分野でも、社会現象や制度の背景を理解し、机上の学習と日常がつながっていることを意識する姿勢が求められる。