2026年度 麻布中学校の入試分析

豊洲・勝どき校が担当した麻布中学校の分析を掲載します。
 

算数

今年度は大問数が例年通りに戻った。小問数も増え、問題自体も難度が上がっている。 


速さと比の問題は(1)で図を的確にかけたかどうかで差がついたと思われる。(2)(3)は前問の答えを利用して解くので、流れにのれたかが重要である。 


周の長さと面積の問題は難問とは言えないが、麻布らしい問題である。おうぎ形の面積は中心角を出さなくても弧の長さが分かれば求められることを確認しておきたい。 


場合の数の問題と整数の問題は、時間をかけて小問を全て解き切るよりも、前半をしっかり押さえて得点を積み重ねることが必要である。普段の過去問演習で合格点を取ることを意識していきたい。

 
国語

柊サナカ『七十八年目の手紙』(『天国からの宅配便 あの人からの贈り物』所収)は、2023年度に何校かで出題され、さらにエルカミノでは授業でも扱っているので、気づいた生徒も多いだろう。  


幼かった頃の曾祖母が、日系人収容所で親友と離れ離れになってしまう話はつらい。しかし本文全体をふまえる問11は平和を享受できることに感謝する主人公の気持ちを記述するもので、前向きな気持ちで解き終えられる。登場人物はすべて女性ではあるが、男子にも共感しやすい内容だった。 

 
理科

 ヒナ鳥の生態、凝固点降下、気温と海水面変化、回転運動について出題された。大問4題は例年どおりで、文章やグラフから考察する問題も例年と同じ形式である。回転の運動についていわゆる数学で学ぶベクトル合成を使うが、文章の誘導も丁寧で、中学受験の電磁気学分野で学ぶ「右ねじの法則」が身についている受験生には十分に対応できただろう。文章やグラフを丁寧に読み解く勉強を心がけてほしい。

 
社会

 江戸幕府が土砂災害を防ぐために木材伐採を禁じたことに対する影響を考えさせるもの、木材の利用と保護のバランスをめぐる人々の対立について書かせるものなど、「木材の使用方法」がテーマとなっていた。


木材がテーマであっても、問われているのは地理・歴史・公民の基本の理解である。それに結びつけて記述することが求められる。